「こころと整体」1.日本語に見るこ「こころと体」の相関関係

国語教科の語句のジャンルに「慣用句」があります。文字通りの意味だけでなくいくつかの語が結合すると、その語以外の意味を持つ言葉を言います。
「耳にたこができる。」という語は、耳に硬い皮がができるという文字通りの意味でなく、「同じことを何回も聞かされて嫌になる」という別の意味を持ちます。
「足が棒になる」、「鼻が高い」、「口が堅い」…体の語を用いた慣用句がたくさんあります


それらの慣用句の中には、体の語を用いて、その人の心理状態を表した言葉も多くあります。
たとえば、「胸がつかえる」。思春期に好きな子ができたときなんかは、胸がキュンとなって、苦しくなりましたね。

あるいは、「はらわたが煮えくり返る」。自分が一生懸命取り組んできたことを、ものも簡単に踏みにじられたとき、お腹のあたりが、ムカムカしていてもたってもいられない気持ちになります。
他にも、「胸がさわぐ」、「頭にくる」、「肝を冷やす」…たくさんあります。
けれども、私たちの全ての思考・感情は、脳で知覚していると知っています。それは間違いありません。
しかし、脳で思考されたこと、感じたことを体の各部分に伝達され、その部分を通して感じるようにできているのです。

言葉が作られた太古の時代には、物も情報も現代のように多くはありませんでした。そのぶん、意識を自分の体に向けやすい環境の中で、いろいろな感情を体で感じ、それに基づいてこういった言葉が生まれたのでしょう。


元来、私たちの思い・感情は、私たちの頭の中での考え方・感じ方から波及したものですから、その考え方・感じ方を変えないと、それはずっと続くと考えられています。

具体的に言えば、上司によって生まれた怒りの感情は、上司との問題が解決しない限り、消えないと考えます。ところが、自分の考え方・感じ方を変えたり、難しい対人関係を解決するというのは、なかなかできないものです。
ところが、上司とぶつかって、はらわたが煮えくり返った時、それを忘れようと思ってもなかなかできないとき、そのムカムカするお腹をさすっていると、いつのまにかそのムカムカが消えて、さっきまで腹を立てていた上司がそれほど腹立たしく思わなくなったりします。

「肩を落とす」は、つらい気持ちを表す慣用句ですが、つらい時には、実際に肩が落ちています。そんな時、つらい気持ちのままで、肩を上げて、胸を張る姿勢をとりますと、いままでのつらい気持ちが、かなり軽減するのを感じます。 

有名な話なので、どこかで聞かれたことがあるかと思いますが、口角(唇の端)を上げて笑顔を作ると自然に明るい気持ちになり 、眉間にしわを寄せると、逆に暗い気持ちになります。
私たちのそれぞれの姿勢、表情などには、ある一定の感情を持つようにプログラミングされているのです。

そのように、人間のこころと体は強くつながっており、体を用いてこころを変えることができ、こころを変えることで体を変えることができるのです。 
そのことを東洋医学では、「心身一如」と言います。    
          

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1.日本語に見る「こころと体」の相関関係
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2.プラシーボとヌーシーボ
-思いが体に与える影響-
1.日本語に見る
 「こころと体」の相関関係
体の語を用いた慣用句
私たちは感情を体で感じる
体が変わると感情も変わる