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         し ん ゆ あ ん

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前腕がずれている

前腕の位置とその働き

「前腕」とは、肘より手首までの部分を指します。  
肘より上は、「上腕」と呼びます。
この二本の腕には、構造的に大きな違いがあります。
上腕は、一本の上腕骨であるのに対して、
前腕は、「橈骨」と
「尺骨」という二本の骨でできている
という点です。
なぜ二本の骨なのか?
それは、一番先にある手がいろいろな角度に動くように、構造的に二本の骨なのです。
フィギアスケートの浅田真央選手の天女のような繊細な手の動きも、前腕が一本の骨だったら、もっとぎこちなかったでしょう。

前腕はとてもずれやすい

ただし、機械でも構造が複雑になればなるほど、故障もしやすいです
ね。そう、この前腕も同様で、
現代人の手の酷使が、この二本の骨の
ずれを生んでしまう
のです。
たぶんあなたの前腕もずれています。
それでは、あなたも試してみましょう。
片方の腕を手のひらが上になるように前に差し出し、もう片方の手で、差し出した腕の肘のすぐ下に持っていき、二本の骨を近づけるように、ぐっと圧迫してみてください。(右図参照)
外側に位置する骨(橈骨)が痛くありませんか?
普通施術の際は、前腕の調整はすべての方に行います。
前腕を握った瞬間、ほとんどの方は「あっ、ここ、痛いですね。」と
、おっしゃいます。
そうです、二本の骨のうち、
橈骨がずれて尺骨との間が広がっている
方がとても多い
のです。

 橈骨が下がると、手に影響が…

橈骨が下がり、尺骨との間が広がっていても、前腕部(肘と手首の間の部分)に症状が出ている方はあまりいません。
それより、その前後(手・手首・肘)に影響を及ぼします。

手に不調を持っている方、「
手首が曲がりにくい」「指を曲げると痛い」ひどい方は「バネ指」など、こういった症状を訴える方の多くが、橈骨が指先方向に下がっています。

手首のすぐ指側の部分を
手根部と言いまして、とても細かな骨が、ジ
グゾーパズルが組み合わされているような構造になっています。
橈骨が下がると、このパズルが微妙にずれて、手・手首の不調の原因となります。

手根部については、「手首」のページ(→click)にて説明します。
ぜひ、ご覧になってください。
そのパズルの端を棒で力を加えると、パズルがずれますね。
橈骨が下がると、手根骨にずれが起こり、手首や指に不都合が出てしまうのです。

ですので、手の不調の際は、まず前腕を整えます。
それから、手の細かな骨のずれを一つ一つ正します。

橈骨が下がると、肘・肩・腕・首にも影響が… 

前腕の橈骨の下がりは、
「肘」「肩」「腕」「首」にも影響を与えます。
たとえば、寝違えで首が廻らないと来られたお客様。
首を一切いらわずに、この前腕部を丁寧に正すだけで、治ってしまう時も。
もちろん、肩関節や背骨も調整しないといけない場合もありますが。
しかし、
前腕が上半身の不調の原因に大きく関わっていると言えます。
それだけ、私たちは手を用いて生活しているということです。

 前腕を整えるためには
前腕の橈骨と尺骨との開きを正すことは、自分でもできます。
まず、上記(→click)のずれの検査の姿勢をとってください。
そして、検査同様、肘の下の二本の骨をもう一方の手で挟み込み、伸ばした腕のほうの手首を大きく廻します
挟む位置を少しずつ指先側にずらし、肘から手首の手前まで締めていきます。
すると、二つの骨の開きが改善され、前腕の筋肉も伸びた状態から縮んだ状態に改善されます。
よく、テニスの選手が前腕にリストバンドを巻いていますが、それは、この動作と同じことをしているのです。