猫背の丸くなった背中を何とかしたいと、よく聞きます。
猫背は、ルックスだけの問題だけなら、まだしも、体の不調につながる可能性が
高い姿勢でもあるのです。
猫背は、肩・首・頭の不調をもたらします。
肩こり、首が回りにくい、背中が張ってつらい、後頭部がつらいなどの症状の原因
に猫背が関係している場合が多いです。
また、昨今、息がしにくい・苦しいと、感じる人が多くなっています。
そうした人も、大体において、猫背姿勢になっています。
右の上の図を見てください。これは、猫背でない人の頭上から見た肩のラインです。

下図は、猫背の人の肩のラインです。
前者が胴体の前面の長さと後面の長さが同じであるのに対して、後者は後面の背中の長さが長くなっています。
つまり、
背中(=肩・首の筋肉)が、四六時中伸ばされているのです。
また、このような姿勢のときは、
カゴのような形をしている肋骨も、前方に圧迫されて、肺の膨らむ動作を阻害しているので、息が苦しくなるのです。
猫背になる原因は、いくつかあありますが、最も大きな原因は、
ボディ(体幹)のゆがみにあるのです。
左図の2人を比較してください。
左の良い姿勢の人は、背骨がS字カーブがあり、胸が張り、
「腕も背骨近くに位置」します。
それに対して、右の猫背の姿勢の人は、背骨がC字カーブになり、背骨が背中辺りで後弯し、「
腕が前にずれて」しまっています。
いわゆる「
巻き肩」と言われる状態です。
これは、「腕と肩との間のずれ」のページ(→
link)で詳しく説明しています。
動作の原因としては、
仕事でパソコンをずっとしているとか、スマホのしすぎ、ロングドライブなど、腕を前に差し伸べ続けたことが挙げられます。
猫背の人の多くは、
骨盤が後傾し、開いており、本来あるべき腰椎の前カーブがなくなっています。
それを正し、
胸椎(背骨の背中辺り)・肋骨を本来の位置に正します。
そして、肩甲骨も多くの場合ずれて、動きが悪くなっているので、本来の位置に戻し、動きが出るようにします。
それ以外にも、肩甲骨と腕の骨の関節、鎖骨と肩甲骨の関節、鎖骨と胸骨の関節、肘の関節、手首、至っては指の関節などのズレが、猫背の原因となっている場合があります。
それらを正していくと、だんだんと上半身が緩んで、「肩の重たいものがなくなりました。」とか、「息がしやすくなりました。」などの声が聞かれるようになります。
年齢・体の硬さなどで、矯正の可能性が違ってきますが、整体の施術と、毎日の運動、毎日の姿勢の注意によって、かなりの改善が望めます。
ぜひ、この機会に直してみませんか?